2023・5・12 あのラグビーW杯から学んだこと
2023・5・12 あのラグビーW杯から学んだこと
息子が、小学校に入学した時、学校からかえってくると「明日先生に叱られる、どうしよう」と、ネガティブな気持ちを切り替えさせるのにてこずる日々が続きました。元来、社交的な性格なので、その子が失敗を執拗に気にする態度に、親として困惑していました。
そんな時、ふと目にした雑誌に、元ラグビー日本代表の五郎丸選手が「史上最大の番狂わせといわれた2015年の南アフリカとの試合に、なぜ勝てたか」とのインタビュー記事が掲載されていました。試合の最後に、指揮官であるエディコーチからある指示がありましたが、選手は、その指示には従わず、自分たちの判断で異なる選択をし、世界中を驚愕させる勝利をつかみました。
では、なぜ指揮官と違う選択をしたのか?
五郎丸さん曰く、従来のチームは、失敗しないように何度も練習を繰り返してきたのに、エディコーチは、わざとチームが失敗するようにトレーニングを組み、そこからどうチームが失敗を修正し、精神的に乗り越えていくかとうステップを踏ませたそうです。失敗を克服する中で、選手たちに「自分で考える」という習慣を身に着けさせたかったと。エディコーチは、この「自分たちで決める力」を持っているかどうかで、本当の勝負の時に差が出ることを教え続けたとのこと。そして、結果、本当に「自分たちの判断」が勝利を導きました。
この記事を読んだ時に一番に感じたことは、息子が失敗を執拗に恐れる原因は、私の失敗に寛容でない姿勢が、そのまま彼に宿っているんだという大きな反省でした。
日本を代表する企業家の方が、自分の成功の所以は、自分の母はなんでも失敗させてくれる人であり、なんでもやりたいようにやらせてくれ、見守ってくれる人だったと語っていたことがあります。万般に渡って、良い結果だけではなく、問題にも遭遇した時に、その問題は次のステップへの礎であり、どう乗り越えていくのか、そこに価値を置いていく姿勢を母として範を示したいと思う機会でありました。